コラム

通所介護における個別機能訓練加算とは?種類と特徴、算定条件を紹介!

介護保険の制度の中では、事業者が利用者(要介護または要支援者)に介護サービスを行うと、市町村から事業者に介護サービスにかかった費用が支払われます。

これが報酬として機能していることから介護報酬と呼ばれています。

介護報酬はそれぞれのサービス提供にかかる費用に加えて、各事業所のサービス体系などに応じて加算・減算される仕組みになっています。

今回は、その中の通所介護における個別機能訓練加算について、特徴などをご紹介していきます。

個別機能訓練加算とは?

個別機能訓練加算の目的は、ご利用者が住み慣れた地域で在宅生活が送れるように、生活機能や身体機能の維持・向上を目指すことにあります。

平成27年の介護報酬改定では、より効果的な機能訓練を提供できるように、ご利用者の居宅を訪問し、ご利用者の生活状況を確認することが新たな加算の要件として加えられています。

個別機能訓練加算は、通所介護(地域密着型を含む)・認知症対応型通所介護・介護老人福祉施設・特定入居者生活介護・短期入所生活介護において加算されますが、それぞれのサービスによって算定単位が異なります。

個別機能訓練加算の特徴と種類

通所介護では、個別機能訓練加算がⅠとⅡに分けられています。

個別機能訓練加算Ⅰ

個別機能訓練加算Ⅰは、ご利用者の自立支援といきいきとした日常生活が送れるような訓練を行うことが求められています。

座る・立つ・歩くなどができるようになるといった、身体機能の維持・改善を目指すことを中心に実施されます。

個別機能訓練加算Ⅱ

個別機能訓練加算Ⅱは、ご利用者が住み慣れた地域や居宅でできるだけ長く過ごしていけるような訓練が求められています。具体的には以下の3つの維持・改善を目的としています。

・体や精神の働きである心身機能
・日常生活動作や家事、職業能力などの活動
・家庭での役割を持つことや社会活動への参加

身体機能の改善を図ることだけが目的ではない、ということがポイントです。

個別機能訓練加算ⅠとⅡの関係性

個別機能訓練加算Ⅰは、身体機能の向上を目指すことを中心に実施されるものです。しかし、個別機能訓練加算Ⅰのみを算定する場合でも、生活機能の向上を目的とした訓練を行っても問題はありません。

また、個別機能訓練加算Ⅰと個別機能訓練加算Ⅱをそれぞれ算定する際には、それぞれの加算の目的が異なるため、別々の目標を明確に立てて訓練を行う必要があります。

個別機能訓練加算(Ⅰ)と個別機能訓練加算(Ⅱ)をそれぞれ算定する場合は、それぞれの加算の目的・趣旨が異なることから、別々の目標を明確に立てて訓練を実施する必要がある。引用元:厚生労働省 

加算時の算定要件

単位数

個別機能訓練加算Ⅰは46単位/日、個別機能訓練加算Ⅱは56単位/日となっています。

人員配置

個別機能訓練加算Ⅰ・Ⅱともに、機能訓練指導員の配置が義務付けられています。

個別機能訓練加算Ⅰでは、通所介護を行う時間帯を通じて、常勤・専従の機能訓練指導員を1名以上配置するようにとされていますが、個別機能訓練加算Ⅱでは常勤・非常勤は問われず、配置時間の定めもありません

機能訓練指導員の対象資格は以下のものになります。

・理学療法士
・作業療法士
・言語聴覚士
・看護職員
・柔道整復師
・あん摩マッサージ師
・はり師、きゅう師(機能訓練指導員を配置した事業所で6ヵ月以上機能訓練指導に従事した経験を持つもの)

なお、個別機能訓練加算ⅠとⅡを同日に算定する場合は、個別機能訓練加算Ⅰの算定に関わる機能訓練指導員と、個別機能訓練加算Ⅱの算定に関わる機能訓練指導員をそれぞれ配置する必要があります。

居宅訪問と個別機能訓練計画の作成(個別機能訓練加算Ⅰ・Ⅱともに共通)

個別機能訓練加算Ⅰ・Ⅱでは、ご利用者の居宅を訪問し、地域や居宅での過ごし方や人生の過ごし方のニーズを把握し、個別機能訓練計画を作成します。

個別機能訓練計画を作成する際には、機能訓練指導員、看護職員、介護職員が協働して作成することが求められます。

3ヵ月ごとに1回以上ご使用者の居宅へ訪問し、個別機能訓練計画の説明と、訓練内容の見直しを行う必要があります。

訓練の提供方法

個別機能訓練加算Ⅱでは、機能訓練指導員が実施することが求められています。

個別機能訓練加算Ⅰでは、特に規定はなく、作成した個別機能訓練計画書に即していれば問題ありません。

訓練手段

個別機能訓練加算Ⅰでは、個別もしくはグループでの実施とされています。

個別機能訓練加算Ⅱは個別もしくはグループでの実施とされていますが、グループの人数は5人以下とされています。

また、効果的に実施するために1週間に1回以上の実施をするようにとされています。

まとめ

今回は、個別機能訓練加算に着目してご説明しました。

通所介護の個別機能訓練加算はⅠとⅡで分かれていますが、どちらにも共通するのは、居宅を訪問し在宅生活を把握した上でアセスメントを行い個別機能訓練計画が立てること、3ヵ月に1回の居宅への訪問が必要とされていることです。

これは平成27年度の介護報酬改定で見直された部分であり、地域包括ケアシステムの構築の推進が背景にあったことが要因です。

個別機能訓練加算の目的と特徴を理解し、効果的な訓練プログラムの作成を目指していきましょう。

執筆者紹介

AYUMIEYE事務局

AYUMI EYEとは、早稲田エルダリーヘルス事業団が開発した 最先端の歩行能力解析デバイスです。

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