コラム

介護老人福祉施設(特別養護老人ホーム)の算定要件と計画書作成方法

個別機能訓練加算は、介護報酬の加算のひとつで、通所介護やショートステイ、特別養護老人ホームなど、様々な施設で算定できる加算です。

それぞれの施設の加算要件を満たし、ご利用者それぞれに合わせた個別機能訓練の計画を立案・実施することで算定することができます。

今回は、介護老人福祉施設における個別機能訓練加算の算定要件や個別機能訓練計画書の作成方法をご紹介していきます。

介護老人福祉施設(特別養護老人ホーム)とは

介護老人福祉施設は、要介護高齢者のための入所施設です。原則として要介護3以上の方が入所対象となっています。

入浴や排せつ・食事などの日常生活のお世話や機能訓練、療養上のお世話を行います。入所定員が29人以上の施設を介護老人福祉施設、29人以下の場合は地域密着型介護老人福祉施設と呼ばれています。

介護老人福祉施設と特別養護老人ホームは、同じような意味で使用されますが、厳密には少し意味合いが異なります。

特別養護老人ホームは老人福祉法上、都道府県知事に認可された施設です。

その中で介護保険施設として都道府県知事に指定されたものが介護老人福祉施設となります。

介護老人福祉施設(特養)における個別機能訓練加算の特徴・算定要件

介護老人福祉施設における個別機能訓練加算は、入所者ごとに作成した個別機能訓練計画を立て、計画に基づき機能訓練を実施することで算定できる加算です。

開始時と3ヵ月に1回以上の頻度で個別機能訓練計画を見直し、入所者への説明が求められています。

単位数

令和3年度の介護報酬改定では、以下のように改定されました。

・個別機能訓練加算Ⅰ:12単位/日
・個別機能訓練加算Ⅱ:20単位/月 ※ⅠとⅡは併算が可能です。

人員配置・算定要件等

・専ら機能訓練指導員の職務に従事する常勤の機能訓練指導員を1名以上配置すること
 *入所者が100名を超える場合は常勤換算数で入所者÷100以上の機能訓練指導員を配置
・多職種が共同して計画を立案すること
・入所者ごとに個別機能訓練計画を作成し計画的に機能訓練を実施すること

令和3年度に新たに創設された個別機能訓練加算Ⅱでは、これらの要件に加えて、個別機能訓練計画の内容を科学的介護情報システムに提出し、またシステムからフィードバックされる情報を利用し、ご利用者に合わせた個別性あるプログラム作りが求められています。

機能訓練指導員について

機能訓練指導員は、理学療法士、作業療法士、言語聴覚士、看護職員、柔道整復師、あん摩マッサージ指圧師、はり師・きゅう師を指します。はり師ときゅう師が機能訓練指導員となるには、機能訓練指導員が在籍する事業所で6ヵ月以上の実務経験を積む必要があります。

令和3年度介護報酬改定における個別機能訓練加算

令和3年度の介護報酬改定では、質の高いデータ活用や科学的根拠が裏付けられた質の高いサービスが推進されています。

個別機能訓練加算Ⅱでは、CHASE(今後LIFEへ改名)という介護保険へのデータベースへの情報の提出が求められています。

CHASEでは情報を集めるだけでなく、情報のフィードバックを行う機能があり、多方面から集めたデータをもとに根拠に基づいたケアが求められています。

個別機能訓練加算Ⅱの創設は、その流れを受けて新たにつくられました。

介護老人福祉施設(特養)における個別機能訓練の業務内容について

介護老人福祉施設には、要介護3以上の人が入所の対象となり、身体または精神に著しい障害があり、常時介護が必要な方が対象となります。

機能の維持や機能低下の防止が主なリハビリテーションになると思いますが、目的は「居宅でまた生活ができるようになること」であり、常に入所者の帰宅後の生活をイメージしながらリハビリテーションを行います。

一方で、人員配置基準が100名に対し1人のため、リハビリテーションスタッフが少ないという施設も多いようです。

リハスタッフだけではなく、特養では看護師や介護士など多職種と連携した、個別機能訓練が求められます。

個別機能訓練計画書の作成方法

個別機能訓練計画は、機能訓練指導員だけではなく、医師・看護師・介護士などの多職種が共同して作成されるものです。作成後は、ご利用者またはご家族様に説明し、同意を得て機能訓練を行います。

計画書には以下のような項目があります。

・記載日
・基本情報(氏名・生年月日・介護認定・経過・医学的管理の注意点など)
・ご利用者・ご家族の希望
・日常生活動作や参加の状況
・目標設定
・具体的なケアの方針
・評価、実施後の効果、ケアの見直しなど…

介護老人福祉施設では、施設サービス計画も立案されています。施設サービス計画と相違がないように作成していきましょう。

また、施設サービス計画に、個別機能訓練計画の内容が盛り込まれて記載されてあれば、個別機能訓練計画書を作成する必要はありません

まとめ

介護老人福祉施設(特別養護老人ホーム)における個別機能訓練加算について、ご紹介しました。

介護老人福祉説は、要介護3以上の方を対象としており比較的重度の障害を持った方が多い入所施設です。

一方で、在宅復帰を目標にケアを行うこととされており、個別機能訓練は重要なケアであると言えるでしょう。

令和3年度の介護報酬改定により、2021年4月から新たな介護報酬制度の運用が始まりました。変化に対応しながら、個別機能訓練計画を立案・実施していきましょう。

執筆者紹介

AYUMIEYE事務局

AYUMI EYEとは、早稲田エルダリーヘルス事業団が開発した 最先端の歩行能力解析デバイスです。

関連記事

ページ上部へ