股関節の外転と内転、外旋と内旋の関係性

人間の股関節は、骨盤の左右にあり、胴体と両足を繋ぐ大切な関節部です。

人間の全体重を支えるという非常に重要な役割を担っており、直立二足歩行の私たち人間には、欠かすことができない大切な関節部と言えます。

膝や足などの各関節部などもある程度の体重を支える機能はありますが、この「体重を支える」という役割を最も果たしているのが股関節になります。

さらに股関節はボール状の球関節のため、両足を上下左右に動かすことが出来ます。

足を延ばしたり曲げたりといった基本動作に加えて、内外へ左右に捻ったり、開閉したりと複雑に動かすことが出来る関節部です。

それら複雑の動きの中で、「外転」「内転」「外旋」「内旋」とはどういったことを指すのか、今回の記事ではご説明したいと思います。

股関節の「屈曲」「伸展」について

足の屈曲と伸展は、ラジオ体操やエクササイズなど、あらゆるシーンで準備運動として取り入れられていることが多いです。「足の屈伸」や「屈伸運動」というフレーズとしても聞いたことがあるのではないでしょうか。

その名称の通り、股関節を「曲げる(屈曲)」「伸ばす(伸展)」動きのことを指します。

股関節の「外転」と「内転」について

外転(がいてん)

股関節を起点にして、足を「外側」に開く運動です。身体の中心軸から足が遠ざかっていくような動きを指します。

股関節以外では、肩関節や膝関節でも同様の動きが出来ます。

内転(ないてん)

外転とは逆で、股関節を起点にて足を「内側」に閉じる運動です。身体の中心軸へ、足などが近づいていくような動きを指します。

こちらも股関節以外では、肩関節や膝関節でも同じの動きが出来ます。

股関節の「外旋」と「内旋」について

外旋(がいせん)

骨を外側にねじるような運動です。つま先が外側へ向くように回す動きを指します。

いわゆる「がに股」が当てはまります。

内旋(ないせん)

外旋とは逆に、骨を内側にねじるような運動です。つま先が内側へ向くように回す動きを指します。

いわゆる「内股」が当てはまります。

 

股関節の「外旋」と「内旋」は大腿が中心軸となります。

そのため、股関節における可動域測定の際は、下腿の動きから、股関節の動きを評価するとされております。

公益財団法人日本リハビリテーション医学会の公式測定法にも記載されております。(※1)(※2)

(「下肢の関節可動域の特徴・測定方法、注意点まとめ」について、コチラの記事に詳しく掲載しております。是非併せてご参照ください)

股関節の重要性

人間の股関節は、常に重圧や負荷に晒されていると言われております。

普通に歩いたとしても、ご自身の体重の2~3倍前後の負荷が、階段の上り下りには、ご自身の体重のなんと約5倍前後の負荷か掛かるとの研究結果が出ております。

そのような大切な股関節も疲労が溜まったり、冷えにより血流が悪くなったり、軟骨量がすり減ってくると、もちろん痛みが出てくるようになります。

限界を超え症状次第によっては、歩くこと自体が困難になる場合があるので注意が必要です。

(「股関節の異常運動」については、コチラの記事に詳しく掲載しております。是非併せてご参照ください)

まとめ

今回は股関節の「外転」「内転」「外旋」「内旋」および股関節の重要性についてご紹介しました。

股関節回りのマッサージやストレッチ、骨盤回りを充分に温めることで血流が良くなり、結果足が軽くなる、歩行が楽になる、また姿勢の改善にも効果があると言われております。

もちろん歩行分析にも影響が出てくると考えており、股関節に痛みや違和感がある状態では、満足のいく測定結果は期待できません。

股関節を充分にほぐし、筋膜リリースを行うことによって、より正確な歩行分析が出来るのではないかと考えております。  

 

※1 公益社団法人 日本リハビリテーション医学会 関節可動域表示ならびに測定法

※2 公益社団法人 日本リハビリテーション医学会 関節可動域表示ならびに測定法改訂について


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