機能・使い方

帳票解説方法の説明

AYUMI EYEで歩行分析したデータは帳票としてプリントし、利用者様や患者様へのレクチャーに利用できます。

今回は、帳票を見ながら実際に説明の仕方についてご紹介いたします。

概要

帳票は3段構成

上段で歩行能力を数値化し,中段でマップ・グラフ化したうえで,下段でソリューションを提案しています.

説明の流れ

①タイトル:ご利用者の情報を確認して今回の測定における総合評価点数を説明
②総合評価:推進力・バランス・リズムの3点から総合評価点数の内訳を説明する
③トレンド評価:過去の測定と比較してどのように変化したかを分析
④詳細評価:「バランスマップ」と「接地時間」の図を 見ながら歩行の特徴を補足説明
⑤対応表:①-④のステップで説明した評価結果を基に今後のトレーニングの方針を説明

点数について

AYUMI EYEでは歩行能力を,前に進む力(推進力=勢いの良さ)と質(バランス=空間的安定性,リズム=時間的安定性)で評価している.

1.総合評価点数=推進力*70%+バランス*15%+リズム*15%
2.推進力→歩行速度・歩幅・上下加速度標準偏差
3.バランス→RMS
4.リズム→歩行周期ばらつき
5.各点数には基準値が存在(年齢ごと)
6.各点数の低下リスクと改善ポイントも記載されている.

バランスマップ

”前後(特に加速に関わる前方向)の広がりは大きく,左右の広がりは小さく,左右差がない” 形状を目指す

1.前後(特に加速に関わる前方向)の広がり:推進力(概ね大きい方がいい)
2.左右の広がり:バランス(概ね小さい方がいい)
3.左右差:重心の偏り(小さい方がいい)
4.蝶々型→健康な歩き方,中心にまとまった形→すり足気味な歩き方,左右非対称→バランスの良くない歩き方

接地時間

1.左右ごとの立脚時間を表す
2.左右差:重心の偏り(小さい方がいい)
3.隣り合う左右のバー1セットで1歩行周期を示す(各歩行周期のばらつきが小さい→リズムが良い)

トレーニング表

1.計測結果に関わらず一定の表を導出
2.理想の歩行状態を説明
3.具体的な筋トレの紹介
4.低下リスクと改善ポイントはアプリ上には出ないので,別でメモなど必要.
5.イートレガイドブック参照するのもよい.

ご参照の際の注意点

AYUMI EYEのデータは客観的なデータであり,現象の事実を捉えることはできますが,あくまで一側面であると言えます. データだけ見ていても,その因果関係や詳細な状況を把握するのは難しい場合が多いため,実際の歩行を見ながら,併せてデータを見ることが重要です. 主観的な評価(視診)と客観的なデータ(AYUMI EYE)を組み合わせて,適切な評価につなげましょう.

1)30歳男性健常例

①   タイトル

今回の総合評価点数は76点でした.30歳のモデル点数は71点ですので,非常に良好と言えるでしょう.


②   総合評価

i. 推進力71点,バランス91点,リズム88点は,30歳のモデル点数と比較すると,特に推進力において優れているといえます.
ii. 歩行速度に関しては,0.8m/sを下回るとサルコペニアが疑われます.また,1m/sを下回ると渡りきれない青信号もあるため,注意が必要です.歩幅は身長の40%以上が理想的です.
iii. RMSは大きければ大きいほど左右の揺れが大きくなります.3を大きく上回ると,明らかに不安定性が目立つようになります.
iv. 歩行周期ばらつきは,時間的な安定性を示すので,0を目指しましょう.これが大きくなると,転倒リスクが高まるので注意が必要です.

③   トレンド評価

前回の記録と比較すると,全ての項目において向上しています.歩行能力が包括的に向上したことが伺えます.特に,バランス・リズムを維持改善しつつ,推進力が向上したことがよい点で,自転車のように歩行速度が上がったことで動作の安定性が増す時には,歩行能力が維持できていることが伺えます.

④   詳細評価

i. 「バランスマップ」は最新のデータのみ表示されています.水平面の加速度のプロットデータを表示しており,重心移動に近似しています.チェックポイントは①前後の広がり:推進力と歩行のメリハリ,②左右の広がり:不要な横揺れがないかどうか,③左右差:重心の偏りはないか,です.今回の結果では,①前後に大きく,快活に歩けていることが伺えます.これが小さいとちょこちょこ歩いていることが予想されます.②左右の広がりは比較的小さく,安定していることが伺えます.これが大きいと,前方への推進を生み出すために大きな横揺れが必要な状態であることが予想されます.③左右差に関しては,右前方への広がりが特徴的です.赤色(よく通る場所)になっているわけではないので,頻繁に偏るわけではないですが,時折,右脚を出す(右前方への加速が発生する)際に,外側へ流れてしまうことが伺えます.

ii. 「接地時間」も最新のデータのみ表示されています.各脚の接地時間を示しており,主に左右差を確認することで,重心の偏りの程度を推定できます.どちらかあるいは両側に痛みがある,筋力や可動域などの身体状況に左右差がある,特徴的なクセがあるなど,様々な原因によって左右の接地時間は揃わなくなります.なお,隣り合う青色と緑色を1本ずつ足し合わせたものが,1歩行周期となっています.今回の結果では,特に大きな左右差は認められないのでよい状態です.

⑤   対応表

今回の結果は,全体的な評価としてはそこまで深刻な状況は見受けられないため,特に強くトレーニングを推し進めるというよりは,理想の歩行姿勢を意識しながら日々歩行していただくのが良いと予想されます.バランスマップにやや特徴が認められるため,左右の脚を振り出す際の左右差に少し注意すると良いかもしれません.

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