年齢が進むほど、人間の身体機能は衰退し、介助が必要なシーンが多くなります。あらゆる介助の中で、早い段階で必要となるのが、「歩行介助」です。
今回の記事では、いくつかある歩行介助の種類や、「歩行介助の注意点」について詳しく解説をさせて頂きます。
歩行介助とは?
自分の足を使って、自身で歩けるように必要な援助(介助)をしていくことを、歩行介助と言います。歩行介助にも様々な種類があります。
歩行介助の種類について
見守り歩行介助
歩行介助の中でも、初期段階で必要になるのが見守り歩行です。杖などを使って、自身で歩行をする能力がある方を対象に行います。
介助者の不安定になりやすい場所に位置し、斜め後ろから見守ります。介助者がバランスを崩しそうになったら、すぐに支えてください。
寄り添い歩行介助
見守り歩行よりも、やや密着した状態で介助者の横に立ち、一緒に歩きます。近すぎず離れすぎず、寄り添うように要介護者の脇に右腕を差し込み、左手で相手の左手を軽く握ります。
※原則的には、要介助者の利き手の逆に立ちます。(左利きであれば右側)
※麻痺のある方であれば、麻痺をしている方に立ちます。
手引き歩行介助
要介護者と向き合って、両手をとりながら、歩行をしていくことが、手引き歩行介助です。メリットとしては、要介護者の様子を確認しながら向かい合い歩行をする為、前後への転倒を防ぎやすい点です。
介助者が後ろ向きで進むため、前方の様子が確認出来ない点がデメリットです。
バランスを崩してしまい、共倒れをするケースもある為、長距離の歩行での介助には向いていません。十分に進行方向の障害物には注意した上で、介助することが重要です。
手引き歩行のポイントとして、3点あります
・正しい立ち上がり方をすること。
・手の位置は前後も高さも変えないこと。
・重心移動を伝えて足の運びをスムーズにすること。
以上の3点を意識しながら、正しい手引き歩行介助を行うことが重要です。
歩行介助における注意点
補助器具の定期メンテナンスをしっかりと
現在、多くの高齢者が歩行を助けるために杖や歩行器などを利用しております。補助器具のメンテナンスが不十分な場合、事故や怪我につながる恐れがあります。
杖なら、滑り止めのゴムが劣化していないか。歩行器なら、ホコリが詰まってタイヤが回りにくくなっていないか。定期的にチェックするようにしましょう。
できる限り障害物を事前にどかす
高齢者は室内を移動する際、敷居や電気のコードなどに引っかかり、つまずくことがあります。移動の際にはこれらの障害物になるものはなるべくどかして、最低限の通路の広さは確保しましょう。
靴や服装の種類によっても転倒リスクは上がります
靴については、サンダルやスリッパのようなかかとのないものは避けましょう。重たい靴も足に疲労感を与えてしまうので避けた方がいいです。
利用者の足のサイズにあった、軽くて滑りにくい(滑り止めのついたもの)を選びましょう。
服装については、ズボンの丈が長すぎるものは避け、利用者のサイズにあったものを選択してください。
適度に休憩をとる
たとえ、短い距離でも適度な休憩を取るようにしてください。無理をして一気に長距離を進んでしまうと、疲れが出て転倒をしてしまう恐れがあります。
転倒のリスクを考えて、様子を見ながら歩行介助をしましょう。
まとめ
歩行介助について、重要なことは要介護者のペースにあわせて、転倒リスクを考えながら、体の機能を利用して歩く動きを手伝うことです。
正しい歩行介助により、出来る限り自分の足で歩いてもらう時間を増やしていくことが非常に重要だと考えます。
ぜひ、参考にしてみてください。
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